ベトナム・中国 包括的な戦略的パートナーシップの促進を目指す
(VOVWORLD) - 既にお伝えしましたように、ファム・ミン・チン首相は中国の李強首相およびWEF=世界経済フォーラムのクラウス・シュワブ会長の招きに応じて、中国の天津市で開催されるWEF第14回ニューチャンピオン年次総会に出席するとともに、28日まで中国を公式に訪問しています。
この訪問はベトナム・中国の包括的な戦略的パートナーシップの深化を目指すものであり、第14回ニューチャンピオン年次総会への出席はグローバルな課題の解決へのベトナムの積極的で責任ある貢献を示すものとしています。
また、この訪問はベトナムと中国の包括的な戦略的パートナーシップが多くの前向きな成果を収め、政治的信頼を向上させ、貿易・投資協力が促進されるとともに、ベトナムが新型コロナウイルス感染症を抑制し、マクロ経済の安定を維持し、インフレを抑制している中で行われるものです。
ベトナム・中国の共通認識の完全実行を目指す
チン首相による中国訪問は昨年末に両国の高級指導者が達成した共通認識の完全実行を目指す措置を模索し、貿易・投資をはじめ、あらゆる分野における両国の協力関係に弾みをつけることが狙いです。
中国の清華大学に属する中国開発計画研究院のトウ・ユウ(董煜)常務副院長は、次のように語りました。
(テープ)
「ベトナムはグリーン経済、デジタル経済開発を重視していることが分かりました。この数年、中国はCO2排出ピークアウトに向けて行動を促進しています。ですから、両国には協力を強化する余地が大きいです。また、ベトナムが1億人の人口を擁することは中国製品のベトナムへの輸出によい機会となっています。両国間での経済貿易協力の促進が図られるでしょう」
今回の訪問を通じて、両国の指導者は不一致の抑制や海上の平和、安定の維持、国際的な場での行動協調や相互支持の強化措置について協議し、両国関係の深化をはじめ、地域と世界の平和、安定、発展の維持に貢献することが狙いです。
ベトナム・WEFの協力を促進
26日午後、チン首相はWEFの指導者とともにベトナム・WEFの国家戦略対話を共催し、ベトナム・中国ビジネスフォーラムなどに出席しました。
また27日、天津市で開催されるWEF第14回ニューチャンピオン年次総会で、チン首相は全体会議やいくつかの重要な討論会に参加する予定です。
在中国ベトナム大使館のファム・サオ・マイ大使は次のように強調しました。
(テープ)
「ベトナムを含む各国、国際組織、多国籍グループの代表団の年次総会への参加は世界、地域、国家、財界レベルの解決策の模索や、民間経済セクターや官民連携の重要な役割の発揮、グリーン成長、デジタルトランスフォーメーション、イノベーションなど、成長の新たな原動力の促進に貢献するでしょう。これまで、アジア地域、中でも中国、インド、ベトナムをはじめとするASEAN諸国はオープンな政策をとり、安定的な成長を維持し、地域と世界の経済回復・開発の重要な原動力となると同時に、グローバル・サプライ・チェーンや貿易・投資連携の中心地としての役割を果たしています」
一方、同総会への参加を通じて、ベトナムは開発目標や方向性を紹介し、世界経済の新たな動きを見極めるとともに世界、地域、および国家レベルでの発展とガバナンスに関する知見共有を行い、世界的な問題の解決におけるベトナムの発言力の向上を目指します。また、ベトナムとWEF、および中国を含む各国の企業や多国籍企業との協力を促進し、外部からのリソースをベトナムの社会経済開発目標の遂行、および成長モデルの刷新に活用するとしています。
チン首相の中国公式訪問、およびWEF第14回ニューチャンピオン年次総会への出席は両国国民の友好関係とベトナム・中国の包括的な戦略的パートナーシップの強化、ベトナム・WEFの協力関係の拡大、地域と世界の平和、安定、発展に貢献するものと期待されています。